【ざっくりライブレポ】The Cinematic Orchestra@人見記念講堂
4月19日、The Cinematic Orchestraの単独公演を観た。
単独公演は11年ぶりだそう。その頃はまだ存在を知らなかった。
記憶のうちでは聴き始めたのは大学2年生くらいの頃か。当時異常なほどポストロックな音楽を聴き漁っていた時期でその時に知った一つ。(Cinematic Orchestraはポストロックには分類されないみたいだけど)ちょうどその頃にリリースされたNecrologyという曲があって、メール登録すると音源あげるよみたいなのがあったから登録して、音源もらって何度も聴いていた。
https://twitter.com/key_crew/status/570623500597112832?s=12
過去のツイートを見たらこんな時があったらしい。笑
今みたいにサブスクで簡単に音楽が聴けなかったので、上京して渋谷のTSUTAYAに感動してCDレンタルしまくってた時期だ。
Cinematic Orchestraの魅力はジャズ×エレクトロニカな要素と、耽美的で名の通り映画の作中やエンディングに流れてきそうな音楽っていうところにあると思っていて、
代表曲のTo Build a Homeなんかは、シガーロスのHoppipolla級の名曲だと思っている。
The Cinematic Orchestra - To Build a Home
ちなみに日本でも酎ハイのCMに使われていたりもする。
【 大沢たかおCM】キリン本搾り「沁みわたれ 水面」篇「草地」篇
話は逸れたので当日の話に戻る。
会場は世田谷の人見記念講堂。
ここ、昭和女子大学の中にあるコンサートホールなので、普段は警備員に止められるであろう女子大学の中に潜入できるのである!!(だからなんなんだと言う話ではある。)
とても立派なホールでした。
普段からぼったくられる自販機も、大学構内の激安価格だった。
記念にと、バンド名のアルファベットだけが書かれたTシャツとトートバッグを購入し、ホールの中へ。最速先行でチケットを買った甲斐があり、前から5列目の中央付近だった。
オープニングアクトは原摩利彦さん。
薄暗い会場に顔も見えない程度の薄っすらとした照明が当てられ、用意されたPC台とピアノの前で演奏スタート。
風の音や鳥のさえずり、森の中を歩いていくような足音、雑踏音などの環境音を織り交ぜながら、温かみのある優しいピアノが鳴る。
ヒーリングミュージックのような心地よさがあった。リラックスしてずっと聴ける、良い意味でそのまま眠ってしまいたいような音楽だった。
続いて真打、Cinematic Orchestra。
1曲目は最新作からインスト曲Lessons。
ドラムのビートが独特の高揚感を生んでいてアルバムの中でも好きな曲。この一曲目の時点で既に感じていたけれど、このバンド、ドラムをめちゃくちゃ見てしまう。なんか、目立つのだ。
2曲目に、代表曲の一つ、Man With The Movie Camera。
強烈なサックスソロとドラムソロが繰り広げられ身体中がザワザワした。今思えばこれがベストアクトかも。
その後はゲストボーカルを迎えての曲が続く。歌も、歌というより声がもう一つの楽器的な役割を果たしているようなイメージ。ゲストボーカル全員めちゃくちゃ良い声だった…
さすがにMoses Sumneyは来なかったけれど。
本編ラストは最新作の中で個人的に1番好きなA Promiseだった。
10分強あるこの曲の真骨頂は6分半くらいを過ぎてからドラムがハイハットを刻み始めて8分過ぎからの音数が増えていくところの展開にあると思っていて、その部分がしっかりフィーチャーされていて良かった。
ただ、beatink主催のアルバム最速視聴会に当選して、映画館の最新音響機器で初めてこの曲を聴いた時の衝撃には勝てなかったかもしれない。それでも十分凄かったけれど。
1時間足らずで本編が終了。
アンコールはこれまた名曲のAll That You Give。
どっしりと、最後の余韻を楽しむことができた。
あっという間だったけれど素晴らしい時間だった。
この先、見に行くライブの予定はないけれど、フジロックになんとかして行きたいなと思っている。なんとかして。。